非英語圏における料理の注文
非英語圏の国で最も苦労する瞬間。
それは、レストランでの注文時ではないだろうか?
異国にて、必ずしも英語や日本語のメニューが用意されているわけではない。
例えばベトナムのローカルな店だと、ほぼ100%、ベトナム語表記だろう。
単語の意味も分からず、発音も上手くできない。
結局、店員さんに怪訝な顔をされてしまうシーンも多いかと思う。
そんな時、非常に便利なアプリがある。
基本にして王道、「Google翻訳」だ。
特に素晴らしいのが、オフライン翻訳機能。
予め対応する言語ファイルをダウンロードしておく。
そうすると、オフラインでもすぐに翻訳機能を使える。
カメラをかざすだけで写っている言葉を翻訳してくれる「リアルタイム翻訳」。
これも便利だが、残念ながら現在ベトナム語には対応していないようである。
ちなみにGoogleは米国の会社。
どの言語に対しても英語から翻訳した方が良いのでは?と考えた。
例として、オススメを尋ねる翻訳を2通り載せた。
左は日本語から、右は英語からベトナム語への変換である。
同じような内容を書いたつもりだが、結果は異なっている。
店員さんに見せたところ、左 (日本語からベトナム語) の方が伝わっていた。
余り深く考えずに、言いたいことを日本語で入力するのが良さそうだ。
本当に便利だなコレ。
余談だが、筆者の友人はGoogle翻訳のかなりの使い手である。
ベトナム語しか話せないカラオケ嬢 (日本で言うキャバクラ嬢)とのやり取り。
自分の想いを伝えようと必死に翻訳しまくっていた。
念願が叶ってようやくこぎ着けた店外デート。
相手も自分も、共通の言語では会話できない。
お互いスマホを手に、ディスプレイ越しに交わす会話。
レストランにて、無言で画面を見せ合うだけの2人。
近未来SFのような、しかし旗から見ると珍妙な光景。
言葉にできなくとも、心で通じ合っていると彼は言っていた。
結局その後「2人分の食事代+デート代+α」のお金を払わされたらしい。
彼の純愛は儚く散った。
おわり。
ベトナム横断 (3/3) ~日本人未踏の秘境へ~
はちみつ村と線香市場でディープ過ぎるお土産を手に入れ、興奮気味の我々。
ついでに付近で有名な釣りスポットを探っていると...
原付にまたがり地元の兄ちゃんが一言。
「ついてこい」。
怪魚を釣り上げろ!
未舗装の悪路にもかかわらず、原付はかっ飛んでいく。
揺られること数分、溜池のような場所に辿り着いた。
赤丸部分が今回の釣りスポット。
エサを隣のおっちゃんからもらい、怪魚を狙って糸を垂らす。
頭は空っぽ。
時がゆっくりと流れる...
残念ながら釣果はゼロ。
現地の人のバケツの中にも、数センチの小魚しか泳いでいなかった。
結論:30キロ級の怪魚はいない。
釣りを終えて車に戻ってきた頃。
「この先に観光地があるんだ」と聞かされる。
地図を見ても何も載っていない。
半信半疑で原付きを追いかける。
秘境の滝のぼり
やたら細い道を走ること数分。
え?プール?
大自然の中に突如現れる人工物。
違和感しか無い。
水も濁ってるし、入るのはちょっと...
しばらくベンチで休憩していると、さらに一言。
「ついてこい」。
先にあるのは薄い鉄板一枚のみ敷かれた吊橋。
打楽器のように我々の足音を増幅させる。
サンダルつっかけてグイグイ登っていく兄ちゃん。
途中で蛇と戦いながら、上流へと進んでいく。
追いつくだけでも必死。
岩間を飛び越え、草木をかき分け、ようやく再上流へ。
水は濁っているが、清々しい眺め。
兄ちゃんがやたら一緒に写真を撮りたがる。
きっと我々の写真はSNSに投稿されていることだろう。
さて、帰り道が辛いのは旅の常。
往路で体力を削られた我々。
注意しながら川を下るも、泥沼にドボンする人も。
満身創痍で帰還し、しばし川沿いのカフェ ( ?)で休憩。
疲れた身体にレッドブルが沁みる。
日曜だが他の観光客は見当たらず。
静謐。
まさに秘境。
地元の人に案内してもらうという貴重な体験をすることができた。
今回のツアー地は相当マニアック、日本人未踏の地と言っても過言ではないだろう。
ほぼ半日、案内してくれた兄ちゃんにお礼を言い、Quy Chauを後にした。
ナイスガイを連れてきてくれた運転手にも感謝である。
帰りの車の中の会話
筆者 :「Was he your friend, Mr. driver?」
運転手:「Ha ha ha, No~!」
ベトナムは暖かい。
支払い
地元の兄ちゃんへのちょっとしたお礼 150,000 VND (約750円)
おわり。
ベトナム横断 (2/3) ~はちみつ村と線香市場~
「とりあえず西へ」とだけドライバーに伝え、走り出した我々。
山を越え、田を抜け。
旅は順調に進んで行く。
1時間ほど走った頃だろうか。
軒先に茶色い液体を並べた店が連なる村に辿り着いた。
はちみつだ。
田舎道のはちみつ村
地図で示すガソリンスタンド周辺に、はちみつ屋が10軒ほど連なる。
どの店にも薄・ (並)・濃、2~3種類のはちみつが並べられている。
色が薄いものが春のはちみつ、濃いものが夏のはちみつ。
春のほうが多様な花の蜜が集まるらしく、香りが豊か。
店の人にお願いすれば、どれも試食させてくれる。
筆者は「春のはちみつ」を購入。
蜂箱や防護服も並んでいる。
近辺で養蜂場を営んでいるのだろうか。
上司は「迷彩防護服を庭の草刈り用にどうか」 と家族会議を開催。
「いらん」と一蹴されていた。
さらに車を走らせること1時間。
道幅は狭くなり、路面の凹凸も激しくなってくる。
この先にあるのは線香市場。
お目当てはベトナム名産の香木だ。
香木とは、簡単に言うと「樹脂を蓄積した木を乾燥させたもの」。
この樹脂は、樹木が不健康状態に陥った時に分泌する。
例えば、虫に喰われた時や、風雨に曝された時など。
この香木を薄く削り、加熱すると独特の芳香を放つと言われている。
途中寄ったレストランの店主曰く。
それを探すのは非常に難しい、と。
兎にも角にも、目的地:Quy Chauに到着した。
山奥の線香市場
あても無くフラフラ。
街を見渡しても、線香屋らしきものは無し。
そんな時、我らのドライバーが地元の兄ちゃんを連れて戻ってきた。
兄ちゃん、上裸である。
そして何か木片を手にしている。
兄ちゃんに勧められ匂いを嗅いでみると、檜のような香りがする。
しかし、想像するにこれはただの木片。
樹脂っぽさは無い。
他にもないかと市場をうろつくと...
ん?
何やら樹脂が詰まった木片。
黒っぽく見える部分は松脂のような樹脂成分である。
鼻を近づけると、やはり檜みたいな香り。
兄ちゃんがいきなり売り物をライターで炙り始める。
「ほれ、良い香りがするだろう」と。
(店のおばちゃんも止めないし良いのかな...)
確かに、炙ると樹脂の成分が溶け出し、独特の香りが辺りに漂う。
盛り上がる我々。
ついでにハイテンションで、兄ちゃんに値切らせる。
質の良いものか分からないが、旅の出逢いは一期一会。
これぞ香木として、とりあえず洗面器1杯分購入した。
支払い
はちみつ 1瓶 100,000 VND (約500円)
香木 洗面器1杯 400,000 VND (約2,000円)
旅はつづく。
ベトナム横断 (1/3) ~とりあえず西へ~
我々はこれからですね、あてのない旅に出かけます。
かの大泉洋が原付ベトナム縦断1800キロの道中で通過した地。
ハノイから南に200キロ、タインホア省 ニソンに滞在している我々。
日曜なので仕事もオフ。
暇を持て余した上司と遊びに行くことになった。
この上司が渋い。
「お姉ちゃんのいる店でカラオケとか~」→「チャラい」
「河でラフティングとか~」→「チャラい」
「洞窟探検とか~」→「チャラい」
時間をかけて作成した提案は、ことごとく「チャラい」と一蹴される。
挙げ句「辺りでシケモク吸ってる現地人から、グッとくる情報取ってこい」と。
ちなみにグッとくる情報の例とは、
- 「車で3時間かかるナントカ村の村長が、巨大キノコのありかを知っている」
- 「この川の上流では体長1 mの怪魚が釣れる」
など。
グッとくる情報集めに東奔西走する我々。
最終的に得られたのは以下の2つ。
- 西の村に線香が売っている。
- 川の上流 (西の方角)に釣りスポットがある。
そんなこんなで日曜の昼下がり。
持ち物は水とビール。
怪魚を見据えて、釣り用品も。
「とりあえず西へ」とだけドライバーに伝え、我々は走り出した。
つづく。
個人的お土産観とパッキングの妙
異国に滞在するとき、常にお土産のことを考えている。
どこに行くときも、お土産用にトランクの半分は必ず空にして出国する。
せっかく海外に来てるのだから、観光を楽しんだらどうか、という声もある。
でも、筆者にとっては、お土産選び自体が楽しいアクティビティなのだ。
- この国では何が有名なのか。
- 誰にあげるか、何をあげるか。
- 自分用も考えて何個必要か。
- 帰国はこの日、なのでいつどこに買いに行くか。
そんな調査・計画をするのが最高に楽しい。
あまりに高価なお土産は相手に気を使わせるので好きではない。
気に入ってもらえないリスクも考慮すると、消え物が無難。
そんなことを考えていると、足は自然とスーパーマーケットに向かっている。
今回は近くのスーパーで、ベトナム料理に使う調味料達を購入した。
ここで気を使うのが調味料の持ち帰り方。
例えば、ヌクマム (魚醤)という魚の塩漬けを発酵させたときの上澄み汁。
いうなれば「マイルドなくさや」並に臭う。
- 包装が緩いもしくは不良だったら...
- 容器が破損したら...
トランクの中で漏れたら最後。
洋服、お土産、その他雑品からトランク本体まで。
一度捨てないと正気を保つのは難しい。
そんな時、このアイテムを使うと簡単に対策できる。
これを使って、各調味料ごとにぐるぐる巻きにする。
更に心配なものは、その上からビニル袋をかければ、対策は万全。
万が一漏れても、被害は最小限で済むだろう。
もう一つ。
何が良いかというと、帰国後である。
遠路はるばる自宅まで辿り着き、いざトランクを開ける。
そのとき、小瓶・小物があっちこっちに散らばっている状況を防げる。
如何に上手にパッキングするかも、旅の技術の一つ。
簡単なのでお試しあれ。
おわり。
ベトナムご飯 その8:ハノイ編 -苦く酸っぱく甘いベトコ-
お腹がいっぱいになったら、カフェで一息。
ベトナムはコーヒー大国。
ちょっと大きな街に行けば、喫茶店だらけである。
ハノイのホアンキエム湖の周りはかなり栄えている。
食事、買い物、観光。
のんびり散歩するだけでも気持ちの良い場所だ。
湖を眺めながらリラックスできるカフェを見つけたので紹介したい。
レストランの場所
店名:Hapro Bốn Mùa Nhà Tròn Hồ Gươm
住所:40 Lê Thái Tổ, Hàng Trống, Hoàn Kiếm, Hà Nội, Vietnam
おすすめの一品
ベトナムコーヒー。
練乳がたっぷり入っているのがポイント。
ベトナムコーヒーはブラックで飲むとかなり苦く、酸味もある。
甘さを追加することで、飲みやすくなる。
ホットよりもアイスがオススメ。
湖畔の風は気持ちよく、リラックスできる。
メモ
ベトナム式コーヒーの淹れ方は、以下uccの解説が分かりやすい。
筆者も近所のスーパーで、ベトコー用のコーヒーフィルターを入手した。
次は実際に自分で淹れ、淹れるプロセスも含めて楽しむ予定。
支払い
コーヒー1杯60,000 VND (300円)。
コーヒーフィルター1つ20,000 VND (100円)
おわり。
ベトナムご飯 その7:ハノイ編 -異国料理に疲れたら-
ベトナムと言えば、フォー。
とにかく、フォー。
鶏や牛から出汁をとったスープに、米でできた麺を入れる。
トッピングはほぐした鶏肉だったり、薄切りの牛肉だったり。
好みの分かれるパクチーもトッピングされてたりする。
今回は休日を利用し、ハノイまで足を伸ばした。
深夜のバスに揺られること約4時間。
久しぶりに、街らしい街に出た。
和洋中、どんな料理でも一通り揃っている。
久しぶりに和食でも食べようか...
でもせっかくベトナム居るしなぁ...
結局迷いは尽きない。
今日はサクッと食べられ、滋味あふれるフォーを紹介したい。
比較的薄めの味付けは、慣れない異国料理に疲れてきた胃に優しい。
レストランの場所
店名:Quán phở Gia Truyền Bát Đàn
住所:49 Bát Đàn, Cửa Đông, Hoàn Kiếm, Cửa Đông Hoàn Kiếm Hà Nội, Vietnam
おすすめの一品
牛肉のフォー。
牛肉のフォーを提供しており、メニューも以下の三種類+揚げパンしか無い。
- 煮込んだ牛肉+半生の牛肉
- 煮込んだ牛肉
- 半生の牛肉
どれを選んでも数十円の差であるため、一番上をおすすめする。
半生と言っても、心配することはない。
最後に熱いスープをかけて火を通してくれる。
肉の臭みもなく、スルスルと喉を通る。
シンプルな旨味。
卓上にある酢と唐辛子を加えるのも一興。
揚げパンはいまいちベストな使い方が分からなかった。
なくても良い。
メモ
口コミの数と評価を見ただけで、名店であることが分かるだろう。
観光客も多く見受けられた。
行列が長く見えるが、回転も早い。
15分も待たない。
朝早くから営業しているため、観光に行く前にサクッと食べるのも良いだろう。
支払い
フォー1杯50,000 VND (250円)。
揚げパン1皿5,000 VND (25円)。
ここは観光のついでに行ける場所なので、是非とも。
おわり。